青の手仕事
美しい青をテーマに組んだ茶籠です。
染付茶碗はアンティークで、ほくろやシミがぽつぽつあります。工場や印刷ではありえないゆらぎ、職人の手仕事の息遣いが伝わってくるからこそ、愛しく思える。そんなふうに共感してくださる方に使っていただきたい茶籠です。
大津型の茶器袋はインドの型押し更紗で、印金と淡青の組み合わせが上品な佇まい。真田紐の先についた可愛らしい玉留めにも、インドの型押し更紗を使いました。茶碗袋はさらりとした粋な青の間道、茶杓袋はイギリス製のジャガード織で、全体をきりりとひきしめています。
建水は、茶器袋の印金と響きあう唐金をチョイス。唐金の板を鎚起して彫り飾りし、絶妙な鈍色を引き出すために嘉門工藝で仕上げています。茶筅は奈良高山製です。
ひとつひとつの手仕事の、感触すべてを楽しんでいただけたらと思います。
嘉門工芸の茶籠・茶箱
小さな箱や籠に小さな茶道具を詰めて持ち運び、野点を楽しむ茶箱や茶籠の文化は、千利休が始めたといわれます。ひとつひとつ道具を選りすぐり、取り合わせ、箱や籠にきっちりと収める。そこには日本古来の重ねの美学も表現されています。嘉門工藝では、その長い歴史に畏敬の念を抱きつつ、めまぐるしく過ぎていく今の時代にこそお茶の時間を持っていただきたいと願い、茶籠・茶箱を企画しています。
茶籠や茶箱を構成する道具のひとつひとつは、まさにアートピース。現代の用の美を備え、持っていて嬉しく、使いやすさも魅力の品々が揃っています。茶碗は現代の作家ものが中心。他の道具類も、たくさんの熟練の職人にご協力いただいて作ったオリジナルがほとんどです。また、漆芸家村瀬治兵衛がデザイン・監修して製作した、茶器・建水・茶筅筒・茶巾筒は、他にはないと人気の商品。道具と袋物類の取り合わせも好評をいただいております。
リビングの棚に茶籠や茶箱があれば、さっと取り出して抹茶を点てられます。茶葉が残らない抹茶は、キャンプなどアウトドアにもぴったり。いつでも、どこでも、ひとりでも、どなたかとでも。気軽にアートとお茶を楽しんでいただけたら幸いです。