蓋を菓子皿がわりにできる まあるい茶籠
さまざまなものがひっくり返った不思議の国に迷い込んだアリス。
その世界観をはしばしに感じさせる、大人の茶籠ができました。
茶籠「万福」の蓋は、普通の籠蓋をひっくり返したデザイン。
つまみをもって蓋をあけますが、縁が立ち上がっていますので、
美しい編み目の上に小さなお菓子などを載せることができます。
茶碗は、今井兵衛さんの日月と佐々木文代さんのドットを重ねて。
日月は白と銀彩を反転させる最小限のデザインで、昼の太陽と夜の月を表現しています。
両方とも銀彩の大人な水玉で、アリスの世界観とも呼応しています。
さらに、村瀬治兵衛デザインの楓茶器の赤と黒、
画家ジョン・テニエルの「不思議の国のアリス」のイラストを用いた茶器袋、
黒檀の茶杓に、赤の鮮やかな茶杓袋、スペード模様の茶巾箱袋は、
アリスが迷い込んだトランプの世界をほうふつとさせる可愛らしい組み合わせ。
嘉門工芸の茶籠・茶箱
小さな箱や籠に小さな茶道具を詰めて持ち運び、野点を楽しむ茶箱や茶籠の文化は、千利休が始めたといわれます。ひとつひとつ道具を選りすぐり、取り合わせ、箱や籠にきっちりと収める。そこには日本古来の重ねの美学も表現されています。嘉門工藝では、その長い歴史に畏敬の念を抱きつつ、めまぐるしく過ぎていく今の時代にこそお茶の時間を持っていただきたいと願い、茶籠・茶箱を企画しています。
茶籠や茶箱を構成する道具のひとつひとつは、まさにアートピース。現代の用の美を備え、持っていて嬉しく、使いやすさも魅力の品々が揃っています。茶碗は現代の作家ものが中心。他の道具類も、たくさんの熟練の職人にご協力いただいて作ったオリジナルがほとんどです。また、漆芸家村瀬治兵衛がデザイン・監修して製作した、茶器・建水・茶筅筒・茶巾筒は、他にはないと人気の商品。道具と袋物類の取り合わせも好評をいただいております。
リビングの棚に茶籠や茶箱があれば、さっと取り出して抹茶を点てられます。茶葉が残らない抹茶は、キャンプなどアウトドアにもぴったり。いつでも、どこでも、ひとりでも、どなたかとでも。気軽にアートとお茶を楽しんでいただけたら幸いです。